西武秩父線らしい絵で、まだ撮り残っていた絵があった。正丸峠を代表する、数多くの山々を貫く秩父線を象徴する"トンネル"を絡めたカットだ。色々調べてみたが、一番趣向に合っていた撮影地があった。この日はそのアングルを狙いに飯能から西武4000系の乗客になった。この日の運用はレッドアロークラシック。これは確実に仕留めねばならない。
さて秩父行きの山登りは高麗カーブ近くの杉林ド広角アングルで抑えた。復路は移動して、吾野~東吾野間のトンネル飛び出しへと向かった。掘割を大きくカーブしてトンネルに吸い込まれていく図が個人的に好みだったからだ。順光時間は冬という季節の間柄と掘割内ということも相まってそこまで長くなく、このちちぶ28号の一本で勝負せざるを得ない。更に到着して300単を繰り出してみると……意味不明な立ち位置にはなるが、想像以上にきっちり収まるではないか。中途半端な焦点距離より、望遠単焦点で一発勝負するしかないだろう!接近灯が点滅し始めた。いざ、勝負!