湘南ライナーは冬の大磯ストレートと第二鵠沼、夏の戸塚カーブぐらいしかマトモな編成撮影地が無いというのはあながち間違いではない。その証左にどちらの撮影地も大激パ御礼でパンダ・カーのお世話にもなったという話も聞く。複々線が連なる東海道本線で撮影するのは大変なのである。
しかしそれは営業区間での話であって、営業区間外でも撮れる場所があるというのは意外と知られていないのかもしれない。湘南ライナー上りは全て小田原始発であるが、何故かそのうちの3本が国府津や茅ヶ崎から出庫してから小田原をスルーして根府川で折り返すのである。しかし回送区間のだから回送幕で来るのでは?と思う皆様も多いだろう。実際それが多いのだが、稀に小田原での作業時間短縮を狙ってか湘南ライナー幕で上ってくることがあるのだ。
しかも回送区間で走る区間は日本有数のお立ち台、石橋鉄橋を抱える早川~根府川である。流石に区間は短いといえども、これは一度狙ってみたいところである。そう思い7月に一度出撃したが、空はスッキリとした灰色模様で全部回送幕。おハナシにならねぇと再訪を誓った。そして屈辱を晴らすべく2ヶ月後。GPV先生のお告げは……良!東チタ氏を海老名で拾い、いざハヤネブへ!太陽も日の出と共に早速全開光線を浴びせてくる。さあ、今日は何幕で来るんだ……そして一発目の2号回送。そのヘッドマークは無骨な青文字2文字ではない……そう、勝利を告げるかもめの水兵さんが飛び出てきたのである。