今年の至上命題の一つである上越カッター。その運転は厳冬期であっても不定期で、過去3度出撃したものの全て空振り。よくわからない新型銀電の写真が収まったに過ぎなかった…私にとって、上越(北)カッターは今年こそ撮らなければならない“必修課題”なのだ。
そんな不定期で安定した戦果が得られにくいカッターであるが、確定運行日が年に3日存在する。そのうちの2日は、全国的に名を馳せている「センター試験」だ。これは行かざるを得ない…そう思い、数ヶ月前から高校同期で行く計画を企てていた。しかし、同じメンツでつい2週間前に吾妻カッターを撮りに行ったばかり。流石に同じ上越方面ということであれよあれよと溶けていき、予定は無かったことになってしまったのだった。
流石に初心者ドラ一人で上越の雪山になだれ込むやる気もなく、いつも通りのバイトを突っ込んだ…が、運命はそれを許さなかったらしい(?)。以前高崎で一緒したバ先の先輩が、一緒に上越カッターを撮りに行かないかと持ちかけてきたのだ。こちらとしても渡りに舟であるし、断る理由が無い。二つ返事で行くことを了承した。
いよいよ当日。バイトを定時上がりして北上し、駄弁ってるうちに湯沢の陸橋へと辿り着いた。まずはここで流し撮りを決めるつもりであった…だが、通過予定の時刻を過ぎても中々来ない。代わりにエナリ君が目の前まで来て折り返していった程度。末端が冷え切って来て感覚が無くなってきた頃、ついにヘッドライトが見えた。真っ暗闇に慣らされた目で光源目がけて無我夢中で振り回す。ハイビームでファインダーがホワイトアウトする過酷な撮影環境。このギャンブル性になんとも言えぬ感銘を覚えたのだった…