何を血迷ったかAmong Usをほぼ徹夜でやってからバイトをこなし、退勤7分で電車に乗り込んで向かったのは――心のふるさと、伊豆だった。
10月下旬、そろそろ関東にも紅葉の薫りが漂い始めるといった頃。この日に絶対に極めねばならぬ俯瞰へと向かわねばならなかった。その名は、小室山俯瞰。伊豆急随一のお立ち台・川奈の鉄橋を北側から俯瞰する撮影地だ。ギリギリのタイミング、滑り込みだった。そう思うのにも理由がある。
伊豆急の景色に求めるものは何か?と言われたら海!と答えるのは勿論だ。だからヌケが良い日を選んだ。利島は勿論のこと、新島もよく見えている。では、次点で何を求めるか?私は「山」と答える。その山は何色か?紅葉しているのか、それとも積雪か?そんなものは有り得ない。伊豆のシーズンは夏。呆れるほどの深緑が一番似合うのだ。
だから、紅葉が始まる前のヌケの良い日になんとしてでも履修したかった。稲取俯瞰を夏山で真面目に抑えきれていないのが悔しいところだが……185系最後の夏色の伊豆に満足して、下山することとした。