今回はHPに編集後記を載せていくという特殊なスタイルでやっていこうと思います。最近は撮り鉄業を疎かにしてA列車で行こう9ばかりやっていますが、まあ諸事情で金が無いので仕方ない(?)です。撮り鉄の記事を期待している方はすみません。でも、A9はいくら遊んでも金がかかからないからね。遠征は金が掛かりすぎる。
さて、今回最新で出した動画は「Limited Express “Hakuryu” ~North East Express 685」というものになります。念願の長距離特急の車窓動画でした。作って本当に楽しかったです。結構様々な方面から感想が頂けたのも有難い限り。一応見てない人のためにリンク貼っておきます。「A列車で行こう9ってクソ古いゲームでしょwシティスカの方がマシw」とお思いの方、まあそれも間違ってないのですが、シティスカでは絶対に真似できない動画に仕上げてますので是非とも……
さて、動画も見て頂けたところで時系列順にでも書いていきましょうか。
また、こちらでは主役の車両を作ってくださったサハ209氏が車両の制作後記を書かれています。非常に面白い内容になっているので、是非ともこちらもご覧ください。
ノリと勢いで作ったら完成していたのが新都心光瀬でした。こちらで配布しているので入用の方は是非DLしてください。さて、光瀬は1マップ完結で特に延伸する予定は当初無かったのですが、やる気がかなり余っていたのでノリで山マップが作りたくなったのです。そこで作り始めたのが光瀬の北隣、劔浦マップになります。
マップ配置はこのような感じ。2マップ目に取り掛かり、最終的には数年前にアップした長距離特急動画を作れればいいな、と思っていました。しかしモチベーションの維持というのは大変なものです。一人で作業しているとマップ作りに対する気合が全く続かないので困った。こういう時は、一緒に作業してくれる人が居ると捗るんですよね。昔は灘浜地区を開発していたじょっくるさんが頻繁に生放送していたのでそちらを見ていたのですが、当人は既にご隠居済み。さてどうしたものかと思ったら、味付け海苔さんが行っていた「A9ひとつき開発」のアーカイブを発見!そちらを垂れ流しながら作業していたのですが、作業時間が多すぎて一瞬でアーカイブを消費。さていよいよ一人で作業かあ……と思うと、次第にやる気が失われ、劔岳が完成した11月の初旬を最後に一旦引き払いました。
それからというもの、配信開発で「光瀬は公開します!」という宣言(口約束みたいなものだけど)をした以上、完成まで持っていかなければなりませんでした。ですが、残っているタスクが操車場の入換作業を含めた貨物列車のダイヤとバスのダイヤのみ。どちらも面倒極まりない作業で、気合も足りずにA9を起動しては何もせずに落とす日々が続きました。
転機が訪れたのは5月下旬。A9のモチベを少しでもアップさせようとニコ動を漁っていたらすんげー動画が出てきました。それは、今でも頻繁に話題に登場する「飛島海道新幹線」の二作品です。
もうわざわざ語ることはないでしょう。正直退潮傾向だったA9風景動画界隈でこんな大作が出てくるとは!と当時は思った次第です(なお、後に"退潮傾向"という考えは改めることになります)。両者共に優劣を付けることができない素晴らしい作品です。同じ区間、同じ線区の動画でありながら味付けの仕方が全く異なり、本当に「一粒で二回味わえる」というものになっています。Shiivaさんの13分付近のカット回しは数十回見ても唸らされる奇想天外なカットですが、一方でアンドさんの車窓風シネマスコープもまた映画を見ているような気分で非常に良い。更に付け加えるなら、忽那マップは非常に橋が多く、橋のデザインも既存のA9を超越した作りになっていたのでまた驚いた次第です。
私は数年前にA9を離れた際、勝手にA9の限界を決めつけていましたが、どうやら違ったようです。ARTDINKの手、そしてユーザーの手によってこのゲームは未だ進化を続けている!そう、"まだこのゲームはやれる"……そう確信したのです。そのノリで玄部峡谷鉄道を作り始めました。そんな中、昨年秋に誘われたA9鯖を覗いてみると、tama-waterfield氏がVCで小波鉄道の動画を見ていたのです。元来ボイスチャットとは無縁だった私ですが、去年配信用に購入したヘッドセットのお陰で環境は整っていました。わざわざ人と話すのは面倒がる万年コミュ障ですが、小波のカット回しに関して語りてえ!と、意を決して入ることにしたのです……
DiscordのA-Train9サーバーのVC(ボイスチャット)では競馬やら愚痴やらの話が比較的多いのですが、一方でたまによくガチでA9について討論する機会に恵まれました。また、夕方は週五ペースでtama-waterfield氏が作業を配信しているのも相まって作業配信を見ながらこちらも作業配信をする、といった形態になっていました。またこれも非常に面白いもので、A9やってる人が居ると思うとこちらもやらなきゃいけない義務感に駆られるんですよね。実際はそんなことは無いのに。しょっちゅうVCで配信やってくれているお陰で、こちらは3ヶ月全く息切れすることなくあっという間に5マップ仕上げることができました。予定だと計4マップで終わらせる予定だったのに、結果的に一つ増えてました。我ながらびっくり。
また、三人寄れば文殊の知恵、とはいったものですが、田んぼを敷き詰める「当たり判定無視アイテム範囲建設」はこのVCで徐々に発展させて仕上がったものでした。これはホンマ革命ですよ。あのVCは日々各々のマップ制作を手掛けつつ、A9をより進化させるべく日々作業をする"研究所"、といったところでしょうか。今後も私は顔を出すと思うので、もし気になる方がいたら是非。
マップは計5つありますが、一応コンセプトをそれぞれのマップに与えて作っています。ある程度ざっと紹介しましょう。
まず新都心光瀬。まごうことなき大都会です。元来、A9で大都会というのは致命的に向いていませんでした。その理由としてはPCのスペック的な問題もありましたが、最大の理由は"編成数"。初期の上限は100編成、後に200編成まで可能になりますが、それでも都会マップを作ればすぐに蒸発してマトモなダイヤも組めないでしょう。しかし、V5アップデートにより300編成が可能に。これなら大都会を作っても遜色無いダイヤが組めるだろう、ということで大都会を作ることにしました。
とにかく徹底的に要素を詰め込み、新技術・アイテム範囲建設も多用したマップに仕上がりました。コンセプトが分かりやすいし、要素を詰め込みまくっているのでカット回しには殆ど困りませんでした。まあ、マップ端の作りは甘いのですが……
次に光瀬の北隣、劔浦マップ。南半分と北半分で大きく異なっているのがお分かり頂けると思います。マップのコンセプトはズバリ「富山」です。動画ではマップの大半を150km/hで駆け抜けます。
実のところ、既に富山モチーフの風景マップが存在しています。たこちゅうさん制作、関急電鉄さんの冨山マップです。標高突破もしており、威厳のある山々が車窓を映えさせてくれました。このマップが登場する動画はかなり好きなのですが、その一方であのマップを見て「俺ならもっと富山を"富山"っぽく仕上げられる」と思ったんですね。
後発なのだから、先人の作品よりクオリティが劣ってはなりません。詳しくは割愛しますが、良いマップである一方で肥えた眼には物足りなさを感じるマップでした。俺だったらここをこうしたいし、あそこをああするし……ってグチグチ言うくらいなら自分で作るか!みたいなノリで作りました。
このマップのコンセプトは富山でしたが、さて富山のどこを抽出するか。冨山マップでは魚津の田園風景をメインに作り上げていましたが、私が見出す富山の魅力は別の二点でした。それは、「雨晴」と「黒部」です。この2点は富山県以外ではお目にかかれない独自性ですし、さらにこれらなら両立も可能、先方とも棲み分けができるだろうということでマップ構成を開始しました。まず描画距離範囲の都合で中央に立山連峰を配置。南側に入江を大きく作り、雨晴の義経岩から駅を5kmギリギリに置くことで課題をクリア。一応余ったスペースにアンド式水田も配置し、富山っぽさを加速させておきました。一方で北側は圧倒的山々になるのが目に見えていたので、時間とやる気があれば黒部峡谷でも作ろうかなーぐらいの感覚でした。結果的に黒部峡谷、もとい「玄部峡谷」が先に仕上がるのですが、秋の時点では知る由もありませんでした。
続いて竜ヶ森マップ。こちらのコンセプトは「渓谷」。河口から徐々に川幅が狭まっていく様子を1マップで表現しました。そして最奥部にはドヤ顔の竜ヶ森。非常にシンプルな構成になっているのではないのでしょうか。海側は五能線っぽい何かが建設される予定でしたが、紆余曲折があって放置しています。さて、一番のこだわりは当然竜ヶ森なのですが、この山は日本百名山の一つ、「間ノ岳」という山を参考にしました。
間ノ岳近辺が登場するオススメの動画です。さて、この動画中でも出てくるのですが、間ノ岳の山容はエグいです。地質的に毎年ガレ場が量産されるボロボロの山。結果的にマトモに樹木が生えず、非常に谷の深い山容に仕上がるのです。こういった山をA9で見掛けたことが無かったので、果たして再現できるだろうか?というチャレンジ精神で作ってみましたが。結果は大当たりといったところでしょうか。リアリティがあるかどうかはさておき、威圧感が本当にパないです。
十原マップ。マップ制作講座でお馴染みですね。こちらが光瀬5マップで最後に作ったマップです。コンセプトは「十和田湖」。7月頭に行った十和田湖の雰囲気が良かったので、それを発展させて作ったマップになります。また、マップの東端および南端から1kmは隣接マップからコピーしています。マップ制作講座の山岳編を見ていただくと分かるのですが、まっ更な大地と言いながら既に端っこだけ地形が出来ています。当初の予定だと竜ヶ森から直接桜森に繋がる予定だったのですが、山岳の形状的に無理なことが判明。この十原マップを追加することで媒介としました。
マップ的に見どころはマップ制作講座で殆ど紹介しきっています。まあ、この程度出し尽くしたところで、大トリのマップが最強なので何ら問題ないのですが。
最後に桜森マップ。コンセプトは「青森」。動画の締めくくりに相応しい見事なマップに仕上がったと自負しております。また、桜森市街地を見下ろす桜森カーブの大築堤が最強。これに関しては起承転結の結に必要なインパクトを持っていたと思います。元々はコロナ禍の暇つぶしで作ったマップでしたが、発掘してみると意外といい雰囲気になりそうだったので本採用。中央の港を目指して線路を敷き続けました。
さて、大築堤に関してですが、こちらの動画を見て発想を思いつきました。
アンドさんの傑作、「渓谷の町、絶景街道第8-1回」です。アンドさんは昔からの大ファンですし、この動画は2:1時代の動画の中で一番だと思っています。それはさておき、この動画の後半、須賀平へと駆け下りていくシーンが本当に素晴らしいんですよ。端的に言うなら、ここは日本三大車窓てんこ盛りみたいな線区です。朝日に煌めくアンド式水田を俯瞰するシーンがもう本当にたまらないのですが、その後に出てくる連続Ωカーブがこれまたカッコいい。で何気なしに見ていたのですが、今なら高速線路でもっと大規模に作れるんじゃね?という脳死の思いつき。結果、60mも盛った超大築堤が爆誕しました。でも東海パックが出た後の今だからこそできる表現です。今ならではの表現がしたかったので大満足。
17両編成の貨物列車が霞んで見えるクソデカ築堤です。土木学的に考えたら絶対に作らないくらい規模がおかしい。なお、このマップの北部は未登場。将来出てくると良いですねー(棒読み)
動画については、今の自分ができる最善を尽くしたつもりです。BGM選定に始まり、車窓撮影、プレビュー、繋ぎ……様々な基礎を積み上げて作りました。
動画を作るにあたってまず第一に考えたことは"起承転結"です。「車窓動画で起承転結?何を言っているんだ?」感があるでしょうが、私は車窓を作る上でこれを非常に意識しています。例えば、玄部峡谷鉄道では「起:港町を出発→承:峡谷を進む→転:玄部ダム→結:奥瀬湿原」というふうに、今回は「起:大都会を出発→承:劔岳の麓→転:竜ヶ森の峠越え→結:桜森の市街地」というふうに移り変わっています。これを前提に車窓動画制作を進行させることでメリハリを付けることができ、視聴者に対して退屈をさせない作りにしているつもりです。ダレそうだな、と思うところで車窓の変化を持ってくることでより楽しんでもらえると考えています。
さて、次にBGM選定です。ダイヤを組めば、およその所要時間が分かるのでそこから何曲必要か、どういった曲調が望ましいかを考えます。今回の特急動画では3点。「ハウス系」「アップテンポ」「被らない」です。特急列車で尚且つ一部高速走行区間がありますから、アップテンポは捨てがたい。そしてハウス系はA列車界隈なら馴染み深いジャンルです。あくまで過去の風景動画のエッセンスを継承しつつ、発展させていきたいのでここも捨てがたいところ。そして「被らない」。これがまた曲者で、この時点で王道のPAXやらDAISHI DANCE等の線は消滅しました。マジでこの辺を使ったら一瞬で被る。
仕方ないのでSpotify先生やGoogle先生に尋ねたところドンピシャな曲を5曲探し出すことができました。NekodarumaさんのDepartureは本当にいい曲だった。冒頭のOPムービーと相まって、都会での旅の始まり感が見事に演出できました。シメのLet The Music Playも最高の曲。この曲だけボーカル曲ですね。天才的なサビの伸びが気持ち良すぎて最初は聴きながら「あーこの曲だよこの曲!!!」って運命的な出会いをしました。5曲ともSpotify先生で配信しているのでオススメです。特に関係ないですが、下にA列車ソングのプレイリストを貼っておきます。好きな風景動画のBGMを寄せ集めまくってるのでランダム再生してどの動画の曲か当てる遊びをしましょう。楽しいですヨ。私は9割方当てられます。
さて、次にプレビュー。最近は凝ったプレビューが流行りなので、当方も凝ったプレビューを出そうと頑張りました。が、結局基礎的な動かし方は数年前と何ら変わっていませんでした。基本的にプレビューの使い方は直線的/曲線的の2つに分けられます。直線的なカットはサイド表示や非サビのカットで、曲線的なカットはサビで使っています。常にカメラがグルグル回っていると視聴者も疲れて酔ってしまいます。光瀬の最初のPVみたいに。
プレビューに関して気をつけるべきは2点。列車を「中途半端に切らないこと」と「根気よくやること」です。2~30回の修正作業はザラ。列車に対して追従するように動かすカットは特に神経を使います。丁寧に微調整を施して、こだわりのカットを作り上げましょう。あ、当然のことですがめり込みとかするのは論外です。
最後に編集についてですが、際立った編集はしていないのでそこまで言うことはないと思います。常々VCで言っている(※言ってない)のですが、風景を魅せるための車窓動画に編集技術は殆ど必要ありません。"電車被りつき"風の車窓動画を目指すなら話は別ですが、風景を魅せるための動画においてLCD等の要素は不要です。魅せたい風景に視線が行かず、そういった資料に目線がいってしまいます。極力編集は避ける方が良いでしょう。
比較のために、特急しすいの二作品から宝縁駅到着直前の車窓画面を掲載しました。左がKANYO Chronicleから、右が中野高速鉄道シリーズからの引用ですが、画面の情報量が全く異なっています。これに関しては車窓動画というジャンルの中でも、関急側は"風景"を、中鉄側は"被りつき"を主題にしていると考えられ、そもそものコンセプトが全く違うというのがVCでの見解(というより殆どインバータ山本さんの見解ですが)でした。私もその意見にかなり納得しており、それぞれの視聴者の投稿コメントを見る限りそれが正しそうです。恐らく、ニコ動とYouTubeでA列車の動画ジャンルの育ち方が違ったのが原因ではないでしょうか。(間違っていたらスミマセン)
さて話が脱線しましたが、上記のことを鑑みるに必要な編集技術は駅名演出だけです。まぁ駅名演出は十人十色なやり方があるので、先人の動画を見て学びましょう。シンプルにフェードで出すのは勿体ないです。あ、それと追加でダサいシーンチェンジもオススメしません。風景を魅せたいなら、情報量はとにかく必要最低限にしましょう。
今回新たな試みとして導入したのが上記画像の「サイドプレビュー」です。従来、写したいものが多い区間や車窓を切りたくない区間(高速区間)でプレビューを挟むと、画面が車窓からプレビューにシーンチェンジして車窓がブチブチになりがち、という問題がありました。そこでサイド表示を併せることで車窓を楽しみつつ車外の風景を魅せられる作りにしました。これにより車窓のぶつ切り感を軽減しつつ、プレビューを挟み様々な視点からの景色を楽しめるように仕上げました。
という程度の効果を想定していたのですが、さらに「何周も楽しめる」という面白さも含有していたようです。というのも、サハ氏やその他の方が口々に「何度見ても新しい発見がある」と仰っていたのです。やはり人間の眼とは不思議なもので、2つの画面を同時には見れないのかもしれません。それ以外のところでの新鮮さというのもあるのでしょうが、これは全くの想定外でした。
また、マップ境界は分からせてしまうと興醒めなので慎重に繋ぎました。光瀬-劔浦間はプレビューで分かりづらくし、それ以外はトンネルで変更しています。都会マップはプレビューで上手く誤魔化し、山岳接続の場合は地形づくりの段階から分かりづらい構造にしておくと良いと思います。皆さんは何箇所見つけられましたか?
今回の主役は、サハ209氏に作っていただいた685系旧サンダーバード色です。サハ氏は10年来の馴染みでTexmodの登場以来頻繁にテクスチャを作っていただいていますが、これがマジでカッコいい。最初は国鉄型をメインにしようかと考えていたのですが、提案していただいたこの車両に度肝を抜かされました。とにかくライトボックスの形状が今のJR西日本の主流っぽいデザインなので、非常にしっくり来ます。ライトボックスが特徴的だったので、駅名/名所演出のデザインに流用しました。駅名はサンダバカラーで、名所はしらさぎカラーにすることで文字の大きさの調整もついでに行いました。
詳しい制作日記に関してはサハ氏の編集後記に譲りますが、やはり性癖にぶち当たる車両をポンと渡されると気がついたらマップが出来ていますよね。玄部のED形/客車の方も驚きひっくり返って、気がついたら動画が出来ていました。良いテクスチャ見ると動画作りたくなりません???
列車名はOPの文字列空白にしたまま動画制作を続けるくらい、最後まで悩んでいましたが、今振り返ると「何故この名前にスッと決まらなかったのか?」と不思議になる次第です。特急「はくりゅう」です。漢字で書くと「白龍」。
この列車名自体は道中で通過する山岳・竜ヶ森の白龍伝説から取ったという設定です。が、よく考えると元ネタとなった「白鳥」と語幹がほぼ一緒だったり、ロゴで採用した「はくたか」とも最初の二文字が一緒です。更に響きもかなり良く、平仮名で書いても違和感のない特急名に仕上がったと思います。他にも色々な候補が出ていましたが、次点でお気に入りだった「ちぢり」は桜森駅より東方に伸びる東桜本線の特急列車で採用しました。こちらは青森県に実在する「ちぢり浜」から採用しました。
割と長々と書いてしまったので、そろそろシメに入りたいと思います。今回の動画では数年前の動画のリメイク、という点もありましたが、主眼は別にありました。それは"2つの意味"で「風景動画に新たな風を吹き込むこと」です。A9でガチ風景を作ってみたい!という方は手動開発講座の集大成としてこの動画を見てもらい、どう活用すればこういったマップが作れるのか学んでもらえれば幸いです。普段から先人の動画を繰り返し見てはA9で作業する、ということを繰り返せば自然と上手くなります。先人の動画は死ぬほど沢山あります。必要なのは努力だけです。センスというのは努力で手に入れられるものです。
こちらは10年前、初めて手動開発でマップを全部埋めた街のスクショです。特に意味もなく無秩序に高層ビルが乱立している風景は滑稽そのもの。センスの欠片も感じません。ですがマップを作って動画を見てまた作って……を繰り返してここまで来ました。誰でも今回の動画のような風景は作れるんです。根気は必要だけど。だから「すげー俺には無理だー」で諦めず、チャレンジしてください。特に高低差の表現は他人の動画を見て作り方を盗むのが一番良い。尻手黒川さんの動画は非常に高低差の使い方が上手なので積極的に真似することをオススメします。とにかく勉強してA9マプコンを極めきって、今回の作品を超えるクオリティのマップ&動画を是非とも"魅せて"ください。それが私の本望です。
さて話を戻しまして、「新たな風を吹き込むこと」の2つ目の方ですが、それは現在の技術的"停滞"です。というのも、A9風景動画界隈は渡神を中心とした直通連合があまりにも眩しすぎて、その頃を超える車窓動画が中々出ていないように感じました。風景動画タグで探すと良い動画は見当たるのですが、風景的観点から渡神連合に"勝てる"作品、というのは私が探す限り見当たりませんでした。でも今なら、LOT&codecをゴリゴリに活用すれば"勝つ"チャンスがあるのではないか?との思いでこれらのマップを制作・動画化しました。レジェンドはレジェンドのままで居てほしいという気持ちもありますが、大きな壁があれば乗り越えたくなるのもまた人の性です。これがこの動画の裏テーマですが、果たして"勝負"の結果がどうであるかは視聴者の皆さんにお任せします。そして、いつか皆さんが作った動画を見て、私が"負けた"と思う日が来るのを、心より楽しみにしています。